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「【小説】巨大新聞社の仮面を剥ぐ 呆れた幹部たちの生態<第2部>」第68回

大震災の余韻が消えない中、不倫暴露作戦決行~“無名”な新聞社社長に注目を集められるか?

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「でも、それは秋ごろでしょ」
「そうさ、今はまだ大地震関係中心の誌面作りが続いている。だから、不倫現場の写真と記事は載るんだろうけど、目立つような扱いにはならんぞ。世間の注目を集めるかね」
「そうなんです。まして、松野も村尾も“世間じゃ誰も知らない”人物ですからね」
「俺は二人の不倫を疑わせる写真だけで、退陣に追い込むことなんて無理じゃないか、と思っていた。しかも、3月11日という“断絶”の後だ。殆ど反響なし、じゃないか」
「吉須さんが会長の計画に懐疑的なのは分かっています。3月11日の直前の打ち合わせの時は吉須さんほどではなかったですけど、今は僕も同じです」
「それなら、それでいいじゃないか」
「でもですね。一応、会長の計画に協力することにしたんですから。新しい写真が撮れて『万が一』ということもあるじゃないですか」
「そんなこと、わかっている。だから、2週間前、取材を受けたんじゃないか。だが、それが成功するかどうかという判断とは別だぞ」
「僕だって、駄目だろうと思っています。でも、会長は“行ける”って思い込んでいるんですから。あまり神経を逆なでするようなことは言わない方がいいと思うんですけど…」
「心配するな。今日は探偵の調査がどうなって『週刊真相』と『深層キャッチ』のどっちにどんな記事と写真が載るのか、説明を受けるわけだろ。余計なことは言わないぜ」
「わかっているならいいです」

 深井が安堵の表情をみせると、吉須がまた刺激的なことを言った。

「今日は何も言うつもりはないが、うまくいかないのは会長の自業自得なんだぞ。君はそれをわかっているのかい?」
「え、それはどういうことですか」

 深井が身を乗り出した時、太郎丸が「すげの」に着いた。午後4時10分過ぎだった。
 若女将の案内で、太郎丸が部屋に入ると、深井が身を乗り出して吉須の眼を覗き込んでいた。

「どうしたんじゃ、二人とも。議論でも白熱しちょるのか。ふむ。それとも、わしの悪口にでも花を咲かせちょってでもいたんかいのう?」

 太郎丸は右奥の席に着き、二人に向き合った。

「いえ、そんなことありません」

 二人は期せずして同じ言葉を発し、顔を見合わせた。

「何を話しちょっても構わんぞ。それよりじゃ、遅れよって済まん」
「大して待ったわけじゃありません。気にしないでください。そうだよな。深井君」

 深井が頷くのをみた太郎丸は若女将に向かい

「そうかいのう。じゃあ、ケーキとコーヒー、頼むぞ。それに“お冷や”もじゃな」

 と声を掛けた。

 若女将は部屋を出ると、すぐに三人分のケーキなどを運んできた。そして、それぞれの席の前のテーブルに並べ終えると、「ごゆっくり」と言い置いて出て行った。

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