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楽天銀行、中小企業融資参入の狙いと勝算は? ネット銀初、乱立状態抜け出しを賭けた勝負

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●経営破綻した新銀行東京

 過去に中小企業向け融資に挑戦して、あえなく頓挫した新規参入組の銀行が2行あった。新銀行東京と日本振興銀行だ。00年代前半、大手都銀が不良債権処理のために貸し渋りや貸し剥がしを行い、中小企業は資金繰りに窮した。そこで05年、石原慎太郎・東京都知事(当時)の旗振りの下で新銀行東京が設立され、中小企業に対する無担保融資を謳い文句に、資金繰りに悩む中小企業の支援に乗り出した。しかし新銀行はわずか3年で1000億円近い累積赤字を抱え、事実上、経営が破綻した。都が400億円の公的資金を注入して、事業再建が図られた。

 新銀行東京は規模を大幅に縮小。14年3月期の当期利益は8億円の黒字となったが、売上高に相当する経常収益はわずか67億円。石原都政の“負の遺産”である新銀行東京を切り離すために、これまであおぞら銀行やオリックスの名が売却先に挙がったこともある。

●国内初のペイオフ発動例となった日本振興銀行

 一方の日本振興銀行は04年、日本銀行出身で金融監督庁(現金融庁)の金融監査マニュアル策定にも関わった木村剛氏が中心となって設立された。だが、木村氏が日本振興銀行の基本理念に掲げた「無担保・無保証」のビジネスモデルは早々とほころんだ。中小企業向け融資から債権買い取りビジネスに転換したが、不良債権をつかまされて経営が破綻。10年9月には、国内初のペイオフ(一定額の預金を払い戻す制度)が発動された。それまで政府は影響の大きさを考慮して、金融機関が破綻しても預金は保護してきた。初めて実施されたペイオフで、元本1000万円超える預金者は一部の預金と利息をカットされた。

 日本振興銀行は整理・解体。優良資産は12年3月、イオン銀行に譲渡された。異業種の銀行参入失敗を隠すため、金融庁が瀕死のイオン銀行を救済したといわれている。日本振興銀行の優良資産をタダ同然の値段で手に入れたイオン銀行は大化けした。14年3月期の預金残高は前年同期比40.6%増の1兆7153億円、経常収益は同50.7%増の1085億円、当期利益は同30.4%増の100億円。死んだ日本振興銀行が、イオン銀行を助けた格好だ。

 現在、イオン銀行は経常収益、当期利益とも楽天銀行を上回るが、「楽天は、ネット銀行乱立状態の中から一歩抜け出すためには、中小企業向け融資しかないと決断した」(金融筋)との見方もある。ネット銀行として初の試みに打って出る楽天銀行の賭けは、吉と出るのか。業界勢力図を大きく塗り替える可能性を秘めた同社の試みに、注目が集まっている。
(文=編集部)

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