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JT、プルーム・テックの大誤算…「たばこ」依存の限界露呈で時価総額1兆円減

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「Getty Images」より

 日本たばこ産業(JT)は3月27日、ザ・プリンスパークタワー東京で第33回定時株主総会を開催した。今年1月に小泉光臣氏から社長交代した寺畠正道氏にとって初の総会だった。6020人の株主が参加し、4505人だった昨年を上回り過去最高の参加人数となった。

 質疑応答では13人の株主から20の質問があり、株価低迷の理由が中心だった。

 年度末にあたる18年3月30日の株式時価総額は6兆1320億円。前年度末から1兆1040億円減った。17年度の時価総額の増減額ランキングで、減少額のワーストワンという不名誉な記録を残した。株価は1年前と比べ15%安い水準に沈み、時価総額は1兆円減。株主の不満が噴出した。

 株価が低迷している理由は、はっきりしている。米フィリップ・モリス・インターナショナルの「アイコス」や英ブリティッシュ・アメリカン・タバコの「グロー」など同業他社が展開済みの加熱式たばこに対抗すべく、JTが投入した加熱式たばこ「プルーム・テック」が周回遅れの状態だからだ。

 加熱式たばこは、紙巻きたばこのようにたばこの葉に直接火をつけるのではなく、たばこの葉を加熱してニコチンを蒸気とともに吸収する紙巻きたばこの代用品。葉の燃焼は伴わず、煙は発生しない。モノを燃やす時に発生するタールの量が9割以上減り、人体への悪影響が低減できるとされている。

 17年1月、東京都内のコンビニエンスストアでプルーム・テックの販売を開始した。全国販売は6月末の予定だったが、9月に延期された。出足からケチがついた格好だ。

 巻き返し策として、他社製品とより近い300度前後の高い温度で加熱する新製品を投入する。20年には加熱式たばこで国内40%のシェアを目指す計画だ。

 17年12月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる売上収益は前期比0.2%減の2兆1396億円、営業利益は5.4%減の5611億円、当期純利益は6.9%減の3924億円と減収減益だった。

 国内の紙巻きたばこの販売数量は929億本と、前年比で12.5%も減少。紙巻きたばこの販売が振るわなかった。

 加熱式たばこの普及により国内の苦戦が続くなか、海外事業の強化に活路を求めるしかない。

 1999年に米国のRJRナビスコ社から米国以外のたばこ事業を9400億円で買収。2007年には英国のギャラハー社を2兆2000億円で買収した。JTは日本企業による海外企業の買収の数少ない成功例といわれた。

 国内市場の縮小が進むなか、16年に再び海外のM&A(合併・買収)に踏み出した。16年、米国のレイノルズ・アメリカンから6000億円で米国以外のたばこ事業を買収。これ以降、M&Aを通じ新興国へ参入を続けた。17年、フィリピン、インドネシアの企業を、それぞれで1000億円超を投じて買収したほか、エチオピアのたばこ専売企業への出資比率を引き上げた。

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