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「超コンビニ化」するウエルシア薬局が、ガチでセブンを脅かし始めた


医薬品も日配食品も扱う


 しかし、ここにきてコンビニの牙城を脅かす勢力が現れ始めている。それが、埼玉を中心に全国で1600店前後を展開するドラッグストア、ウエルシア薬局だ。

 ドラッグストア業界も、近年では覇権争いが激しい。一時期はマツモトキヨシが一大旋風を巻き起こした。その後、ツルハドラッグ、サンドラッグ、スギ薬局などが急成長。群雄割拠の様相を呈している。それらが競い合うことで、ドラッグストアはコンビニを脅かす存在となりつつある。業界関係者は話す。

「昨今のドラッグストアは、コンビニと比べても品揃えに遜色がありません。むしろコンビニでは扱えない医薬品を扱っているので、コンビニを超えたコンビニ、いわゆる超コンビニといった感じが利用者にウケているのです」

 昨今、コンビニ業界は飽和状態になっている。そのため、シェアサイクル事業や保育園の併設といった異業種とのコラボで活路を見いだそうとしている。しかし、シェア自転車や保育園は来店を促す効果はあっても、直接的な売上増には結びつかない。一方、医薬品販売は薬事法により厳しい規制がある。規制緩和で医薬部外品は扱えるようになったものの、それでも多くの医薬品はコンビニでは扱えない。

 逆にドラッグストアでは、コンビニの主力商品だった弁当やパン・惣菜といった日配食品も扱うようになった。これが、コンビニ業界で危機感を広げているのだ。

24時間営業も宅配便ロッカーも


 ドラッグストアが好調に売上を伸ばしているのは、医薬品を扱っていることだけが理由ではない。ウエルシアは大手流通グループのイオン系列のため、店舗によっては24時間営業。しかもコンビニでは当たり前になったマルチコピー機やATM、宅配便ロッカーを設置している。最近になってコンビニが力を入れるようになったイートインコーナーも、ウエルシアにはある。

 一昔前なら、コンビニとドラッグストアは棲み分けができていた。それがコンビニvs.ドラッグストアという対決構図になり、今はそうした構図さえも崩れた。今後はコンビニとドラッグストアが区別されることはなくなるだろう。業界関係者は話す。

「コンビニ店員の大半は、学生か主婦です。だから、医薬品販売の資格なんて持っていません。また、コンビニ側も医薬品販売の有資格者を集められるほどの時給を出す余裕はないでしょう。まして、今のコンビニは外国人に労働力を依存しないと店が回らなくなっています。とても医薬品販売にまで手が回りません。コンビニとドラッグストアが同じ土俵で戦えば、勝負は目に見えています」

 ドラッグストア業界は、マツモトキヨシが長らく業界首位をキープしてきた。しかし、2017年にウエルシアが首位を奪取。その勢いはドラッグストア業界の版図を塗り替えるだけではなく、小売業界全体にも変化を及ぼしている。

 ウエルシアの店舗数は、まだ少ない。しかし、コンビニ業界はウエルシアに戦々恐々としている。セブンも安穏とはしていられないだろう。
(文=小川裕夫/フリーランスライター)

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