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イオン、総合スーパーの利益率「ほぼ0%」の衝撃…不動産事業の利益額がスーパー上回る


 ショッピングセンターを運営するイオンモールのデベロッパー事業がイオンの収益を下支えしている。営業収益は6.2%増の3356億円、営業利益は515億円で46億円増えた。デベロッパー事業の営業利益はGMSと食品スーパーのスーパー事業の合計の営業利益を上回った。

 イオンの19年2月期は、営業収益は前期比3.7%増の8兆7000億円、営業利益は14.1%増の2400億円、純利益は42.7%増の350億円を見込んでいる。旧ダイエーのGMSの効率化が一段と進み、採算がさらに改善するとしている。

赤字のイトーヨーカドーはイズミと提携

 セブン&アイHDの18年2月期の連結決算は売上高にあたる営業収益が3.5%増の6兆378億円、営業利益は7.4%増の3916億円、純利益は87.2%増の1811億円だった。4期ぶりの増益で、14年2月期の最終利益(1756億円)を上回り過去最高を更新した。海外コンビニエンスストア事業が好調だった。

 スーパーストア事業は営業収益が2.5%減の1兆9011億円、セグメント営業利益は5.1%増の212億円。GMSの主力であるイトーヨーカドーの営業収益は0.8%減の1兆2442億円、営業利益はどうにか30億円の黒字を維持したものの、最終損益は58億円の赤字(前期は137億円の赤字)と水面下に沈んだままだ。

 セブン&アイHDは、イトーヨーカドーの再生策を打ち出した。4月5日の決算発表の席上、中国地方を地盤とするイズミと業務提携すると発表した。

 イズミはショッピングセンター「ゆめタウン」など200店を展開。中国を拠点に四国、九州に進出して成功した。九州地区ではイオンモールとゆめタウンがショッピングセンターの2強といわれる存在になった。

 イズミの18年2月期の営業収益は前期比4.0%増の7298億円、営業利益は7.9%増の384億円、純利益は58.3%増の269億円。営業利益はイオンリテール、イトーヨーカドーを上回る。

 中国地方でただ1店あるイトーヨーカドー福山店を、来春をめどにイズミが引き継ぐ。今後は両社での共同出店やプライベートブランド(PB)の供給を計画する。

 セブン&アイHDの狙いは、イオンに決定的な差をつけられているショッピングセンターの強化にある。スーパーからショッピングセンターへの業態転換に成功したイズミのノウハウを取り入れ、イトーヨーカドーの再生につなげる。

 セブン&アイHDの取締役で、創業家の次男である伊藤順朗氏が、イズミとの提携のお膳立てをした。祖業であるイトーヨーカドーの抜本改革は、創業者である伊藤雅俊名誉会長への遠慮もあって、なかなか進まなかった。創業家の次男は、外部の力を借りて再生に取り組むことになる。
(文=編集部)

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