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木村隆志「現代放送のミカタ」

『モンテ・クリスト伯』最終回直前で話題沸騰のワケ、ラスト2時間SPは映画クオリティか

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「」より
 各話の平均視聴率は5.1%、5.7%、7.1%、6.5%、5.3%、6.0%、5.9%(ビデオリサーチ、関東地区/以下同)の低空飛行で、プライムタイムの連続ドラマで最下位(テレビ東京系列を除く)に甘んじていた『モンテ・クリスト伯 –華麗なる復讐-』(フジテレビ系)。しかし、いわゆる“ラス前”の8話では自己最高の7.4%に急上昇し、6月14日の最終回2時間スペシャルに向けて希望が広がっている。


 昨年から、フジテレビの『木曜劇場』(22時~)では『嫌われる勇気』『人は見た目が100パーセント』『セシルのもくろみ』『刑事ゆがみ』『隣の家族は青く見える』が放送されたが、平均視聴率は4~6%台にとどまり、3回以上7%を超えた作品はなかった。

 さらに、内容に関する視聴者の声も見逃せない。序盤は「拷問シーンが見ていられない」「『愛は勝つ』のフラッシュモブがサムすぎる」「ディーンの顔が変わっていないのに誰も気付かないのは変」などの酷評ばかりだった。

 ところが、中盤以降は「復讐の方法がゲスなのに、切なくて目が離せない」「先の読めない展開にひき込まれっ放しで、『なんで誰も気付かないの?』とか、どうでもよくなった」などとコメントが一変。「今期No.1」という声が飛び交っている。

 なぜ、視聴率・評判ともに序盤の不振を覆し、終盤に急浮上できたのか。

徹底した悪事がむなしさと切なさをあぶり出す


 その理由は、脚本・演出のダイナミックさに尽きる。原作は約170年前にフランスで書かれた小説であり、何度も映像化されてきた名作。それだけに、復讐劇であることに加え、あらすじもネタバレしていた。

 そのため、放送前の期待値は低く、序盤の展開には「荒唐無稽すぎて無理がある」という否定的な声が続出。実際、「日本の金融ファンドがテロリストに資金提供?」「ラデル共和国での脱獄からシンガポールや日本にどう入国した?」「わずか1年で投資家として大成功?」「日本人が香港マフィアに借金?」と、疑問を抱かれがちなシーンが多かった。

 しかし、3話あたりからそんな声は聞こえなくなっていく……。柴門暖(ディーン・フジオカ)あらためモンテ・クリスト・真海の復讐には、一切の妥協も抜かりもなし。直接的な復讐相手だけでなく、家族たちにも殺人をそそのかし、近親相姦を仕向け、危険な目に遭わせるなど、悪事の限りを尽くしていく。真海が悪さを徹底するほど、復讐のむなしさや切なさがあぶり出され、視聴者を釘づけにしているのだ。

 その濃密な人間関係と悪事の数々は、1990年代の“ジェットコースタードラマ”と似ている。吉田栄作主演『もう誰も愛さない』、三上博史主演『あなただけ見えない』、後藤久美子主演『もう涙は見せない』の3作はいずれもフジテレビの作品であり、「かつてのお家芸が帰ってきた」といえるかもしれない。ジェットコースタードラマも、フジテレビが持つアイデンティティのひとつではないか。

連ドラ本来の醍醐味と大河ドラマ級キャスト


 当作は真海による壮大な復讐劇であり、すみれ(山本美月)をめぐる愛憎劇なのだが、それだけにあらず。「殺るか殺られるか」のサスペンス、8話で未蘭(岸井ゆきの)が口から泡を吹いて倒れたようなホラー、留美(稲森いずみ)が若い男たちと不貞を重ねるセクシーなど、アダルト向けの多彩なテイストが盛り込まれている。

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