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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

阿波踊り、遠藤市長の間違った判断でブランド毀損…来場者激減→巨額の経済的損失か

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2018年阿波おどり 独自に総踊りを披露する「阿波おどり振興協会」の踊り手ら(写真:読売新聞/アフロ)

 お盆休みの白眉を飾る国民的なイベントといえば、四国・徳島市の阿波踊りであろう。今年の阿波踊りはしかし、そのメインイベントである「総踊り」の実施が取りやめの決定の後、強行実施されるなど混乱した。

 総踊り取りやめの決定は遠藤彰良市長によってなされたものだが、実質的な運営を担ってきた阿波おどり振興協会はこの決定に反発し、8月13日の夜に自主的な実施として総踊りを強行した。

 観光資源の活用という観点からは、その目玉である総踊りを取りやめようとした市長の判断には大きな疑問が残る。昨年、今年の有料観覧チケットの売上を比較すると、それは明らかとなる。

4会場で行われる阿波踊り、目玉は総踊り会場

 

 今年の阿波踊りは8月12日から15日まで開催されている。この真夏の一大イベントを見に来る人の数は2016年、17年ともに123万人と、四国では年間最大の観光イベントとなっている。

 このような状況で今年、総踊りの実施が取りやめとされたのには理由があった。阿波踊りを昨年まで主催していたのは、徳島市の観光協会だったが、その協会に対して破産手続きを開始するよう、徳島市が今年3月2日に徳島地方裁判所に申し立てたのだ。観光協会は徳島市の観光振興をめざす公益社団法人で、市の補助金を大きな収入源としてきた、実質的に徳島市の外郭団体である。その市観光協会が、主な事業だった阿波踊りの実施などで累積4億円以上の赤字を出していたので、徳島市が同協会の破産を申し立てたのだ。

 阿波踊り実施のために、今年は市と徳島新聞社などでつくる実行委員会が組成され、主催者となった。この実行委員会は、総踊りが他の3演舞場のチケット販売を低迷させているとして、6月に中止を発表。有名連(踊りの出場グループ)を4演舞場に均等に配置すると決めたのである。この決定には、遠藤市長の意向が大きく働いていた。

 4演舞場とも有料チケット制で、17年の阿波踊り最終日(8月15日)の第2部(午後8時30分~10時30分)の演舞場ごとのチケット販売率は、概ね次のようなものだった(市観光課のまとめによる)。

・南内町(総踊り会場):100%
・藍場浜:50%
・紺屋町:50%
・市役所前:30%

 南内町以外の3つの会場でも阿波踊りが披露されるのだが、第2部の午後10時には南内町に阿波おどり振興協会所属の連の約2000人が一堂に会するため、4会場の間で人気に大きな差が出ていたのである。

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