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スルガ銀行、囁かれる横浜銀行陣営による「吸収」説


次の再編のシナリオ

「長崎モデル」が認められたことで、地銀の勢力図が大きく変わる可能性は高い。九州から海をまたぎ、中国・四国地方などの有力地銀をも巻き込む“国盗り合戦”に発展することもあり得る。

 九州・山口には、ふくおかFG(福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、十八銀行)、西日本フィナンシャルホールディングス(西日本シティ銀行、長崎銀行)、九州フィナンシャルグループ(肥後銀行、鹿児島銀行)、山口フィナンシャルグループ(山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行)の広域金融グループがある。

 単独で生き残ってきた佐賀銀行、宮崎銀行、大分銀行が再編のターゲットとなるとみられる。

 福島県も焦点のひとつだ。金融庁は、3月期決算で7年ぶりに赤字に転落した第二地銀の福島銀行に業務改善命令を出した。法令違反をしたわけではないのに、業務改善命令を出すのは極めて異例だ。金融庁による“再編圧力”と受け止められている。

 福島県下の勢力図は、地銀の東邦銀行が断トツ。県内シェアは預金で45%、貸し出しは40%台と圧倒的だ。だが、東邦銀行に弱小第二地銀を合併する気持ちはない、とされてきた。

 福島の第二地銀、福島銀行と大東銀行の統合が再浮上してくる。マンション分譲など不動産が中心のプロスペクト系の米プロスペクト・アセット・マネジメント・インク(名義はプロスペクト・ジャパン・ファンド)が福島銀行の19.8%、大東銀行の16.4%の株式を保有している(18年3月末)。再編のキーマンとみられている。

 金融庁は、シェアハウスなど不動産投資向け融資で組織的な不正が認定されたスルガ銀行に対して、週内にも業務改善命令に加え一部業務停止命令の行政処分を下すとみられている。

 横浜銀行と東日本銀行を傘下に持つコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)との統合が現実のものになりつつある。

「コンコルディアFGがスルガ銀行を吸収する」という話は、スルガ銀行の融資スキャンダルが発覚して以来、横浜銀行の内部から聞こえてきた。横浜銀行サイドの思惑は「今のままスルガ銀行を吸収するのではなく、金融庁主導で身ぎれいにしてもらってから来てほしい」というもの。県をまたいだ「広域連携型」となる。

 スルガ銀行は9月7日付で常務以上の取締役5人が引責辞任。有國三知男取締役が新社長に就任した。有國氏は同日の記者会見で、ほかの金融機関との合併や提携に関して「現状では考えていない」と述べた。

 しかし、金融界では「岡野氏あってのスルガ銀行。もはや単独では生き残れない」との見方で一致している。

 スルガ銀行と同じ静岡県を地盤とする静岡銀行や、顧客基盤の拡大が喫緊の経営課題である、あおぞら銀行の名前も囁かれている。

 ちなみに、「バーゼル規制」への対応で系列の地銀株を次々と手放してきた3メガバンクは、スルガ銀行に触手を伸ばす可能性は低い。
(文=編集部)

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