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テレ東『ハラスメントゲーム』が視聴者から絶賛されている理由…『半沢直樹』を彷彿

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 連続テレビドラマに関して連日、各メディアで論評が飛び交っている。事前の期待が高かったにもかかわらず視聴率が低迷している番組もあれば、前評判は高くなかったが、回を追うごとに評価を高めている番組もある。

 そんななか、視聴率は高くないが、見た人たちから絶賛されているドラマがある。それは、『ハラスメントゲーム』(テレビ東京系)だ。本作は、テレビ東京開局55周年特別企画として制作されているだけあり、テレ東が力を入れていることがよくわかる。キャストを見ても、主演の唐沢寿明をはじめ、広瀬アリス、古川雄輝、市川由衣、滝藤賢一、石野真子、佐野史郎、髙嶋政宏と豪華な布陣となっている。

 井上由美子の書き下ろし長編小説を基にしたドラマで、「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」など、会社のなかで起こるハラスメントを、唐沢演じるコンプライアンス室長・秋津渉が、奇抜な手法で解決していく。基本的に1話完結型なので、途中から視聴しても入りやすい。

 5日に放送された第4話では、業界大手「マルオースーパー」で女性初の店舗開発部長となった貴島秀美(黒谷友香)が、部下たちから無視されるなどの嫌がらせを受けるという、「モラルハラスメント」がテーマとなった。貴島の同期で次長の岩熊義雄(山中崇)が、自身より先に部長に昇進した貴島を妬み、部内全員を巻き込んで嫌がらせを行っていた。貴島から相談を受けた秋津は、貴島と岩熊をたきつけて喧嘩させ、本音を言い合うように仕向ける。そして2人は仲直りし、部内が団結するという展開だった。

 2人が仲直りすることで部内が突然、一致団結するという大団円の展開は、強引すぎる感があるが、ところどころ唐沢が見せるコミカルな演技によって、多少の破天荒な展開が許容される雰囲気を生み出している。唐沢演じる秋津は、殺伐とした空気が漂い緊張感のある職場では社長の密命を受ける“仕事人”の様相だが、自宅に帰ると怖い妻と反抗期の娘の機嫌を取る“ダメ亭主”になり、途端にドラマはホームコメディと化す。その硬軟織り交ぜた絶妙なタッチが視聴者の心をつかんでいる様子だ。

 社内の人間模様も、社長と取締役たちによる派閥抗争など、綿密に描かれており、今後の展開が気になる。

 2013年に大ヒットした『半沢直樹』(TBS系)を彷彿とさせる痛快な逆転劇がある。『半沢直樹』では堺雅人演じる半沢直樹の決めゼリフ「倍返しだ!」が2013ユーキャン新語・流行語大賞年間大賞を受賞したが、『ハラスメントゲーム』でも、秋津が発する「お前はクズ中のクズだ」というセリフが人気を博す可能性がある。

 本作について、テレ東の小孫茂社長も「皆さんにご覧になることをお勧めするドラマです。私も社長として、勉強になる」と自信を持ってコメントを発している。インターネット上の反応を見ても、「唐沢の演技に引き込まれる」「毎回、結末で涙を誘われる」「必ず途中でくすっと笑いが出てしまう」と、概ね好評だ。

 近年のテレ東の番組は、視聴者の心をつかむ企画をコンスタントに生み出しており、「攻めている」との評価が高まっている。ある脚本家は、「テレ東が他局と大きく異なるのは、視聴率が取れるか否かという点よりも、担当者がおもしろいと感じるかどうかが優先されている」と語る。万人受けしなくてもいい、と割り切ったスタンスで取り組んでいるようだ。

 平均視聴率は毎回、5%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区)ではあるが、『ハラスメントゲーム』は、一度観た視聴者の心を確実につかんでいることだろう。
(文=編集部)

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