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ディズニーランド、“11時間待ち”に不満噴出…収益優先で年間パス購入者を締め出し

東京ディズニーランドの象徴・シンデレラ城

 11月18日に誕生90周年を迎えた、大人気キャラクターのミッキーマウス。東京ディズニーランド(TDL)では、ミッキーの誕生日を祝福しようと施設内のアトラクションに客が殺到し、なんと最大11時間待ちという異常事態になった。“夢の国”の異様な光景に、利用客からは不満の声が巻き起こっている。

 11時間待ちの行列になったのは、「ミッキーの家とミート・ミッキー」。ミッキーに出会えるアトラクションで、ミッキーとの写真撮影やサインがもらえる“グリーティング”が特徴だ。ディズニー好きの俳優・風間俊介は、19日放送の『ZIP!』(日本テレビ系)のなかで、今回の話題に言及。11時間もの待ち時間が発生した理由について、近年のグリーティング人気とミッキーの誕生日が重なったためではないかと分析している。

 運営会社のオリエンタルランドも「聞いたことがない」という、前代未聞の11時間待ち。インターネット上には「何時間待とうが、ファンにはそれだけの価値があるということ」と理解を示す声がある一方で、「夢の国とは思えない、厳しすぎる現実の世界」「さすがに対策を考えなきゃいけないレベルだと思う」「高い入場料を払って11時間も待っていたら、ほかの施設が楽しめない」といった意見がある。

 東京ディズニーリゾート(TDR)といえば、以前から「入場料が高いのに待ち時間が長い」との批判が多い。オリエンタルランドでは今年3月以降、混雑対策として年間パスポートの「使用不可日」を設定。その分、同チケットの値下げに踏み切ったが、年パスユーザーからは使用不可日の設定に不満の声が上がるなど一長一短の対応策となった。

 このTDRの施策に対して、マーケティングコンサルタントの西山雄基氏は、「顧客の満足度を高める方法を模索中である表れ」と分析する。

「TDRはここ数年、急激に顧客満足度が下がっています。大きな理由は、入場料の高さと待ち時間の長さです。園内におけるアトラクションそのものや接客に対する評価は、比較的高いのですが、あまりの混雑のため、朝から晩まで園内にいたとしても、平日で10個、土日休日は5個程度のアトラクションしか楽しめないということもあります。それに対して入場料が7400円という金額は、来園者のリピート欲を削ぐ可能性が高いといえます。

 しかし、運営にしてみれば客は多ければ多いほどいいという思惑もあるので、入場制限は極力行いたくないのです。混雑集中が予想される日に年パス利用不可日を設定するのは、一定の合理性があるようにみえますが、実は収益を高めることを狙っただけの施策で、混雑緩和効果はありません。多少うがった見方かもしれませんが、入場者数を制限するわけではなく、ただ単に“すでにお金を払った人を締め出した”だけで、その分、単発で入場チケットを購入してくれる人を増やすことを狙ったともいえます。

 いまだに人気アトラクションで2~3時間待ちが常態化している状況が続いているのは、抜本的対策が何も出てきていないからでしょう。炎天下や極寒の日でも屋外に何時間も並ぶことを余儀なくされる状態を放置するのは、夢の国にとって正しい運営とはいえません。少しでも早く抜本的な対策をすることが求められます」(西山氏)

 来場者数の増加とともにマナー悪化も叫ばれており、近年は“インスタ映え”ブームもあって、禁止事項を守らない利用客の姿が増えている。展示物に登ったり、床に寝そべるといった行為が続発し、「キャスト(従業員)が注意しても改善されない」との指摘が多い。

 来場者と運営間の軋轢だけでなく、オリエンタルランドはキャストに対するパワーハラスメントでも世間を騒がせている。ある女性キャストは、着ぐるみ着用でショーに出演時、来場者に負傷を負わされたが、スーパーバイザーが「それくらい我慢しなきゃ」「きみは心が弱い」と労災申請の受理を拒否。また、体調不良時に先輩から「やる気がないやつは全力で潰す」などと暴言を受けたという。女性はオリエンタルランドに対し、配慮を怠ったとして今年7月に別の女性キャストとともに損害賠償を求めて提訴した。

 絶大な人気を誇るリゾートだからこそ、運営体制の抜本的対策を図るタイミングなのかもしれない。
(文=編集部)

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